一人運転請負とは？運転代行との違いや一人運転請負のメリットを徹底解説

車を運転して訪れた飲食店でお酒を飲んだ際などに利用するサービスと言えば、運転代行を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ところが近年、運転代行に代わる新たなサービス、一人運転請負を利用する人が増えています。そこで今回は、一人運転請負はどのようなサービスなのか、一人運転請負を利用するメリットは何か解説していきます。

従来の「運転代行」とは？

まずは、元々あるサービスで、現在も主流となっている運転代行サービスを紹介していきましょう。

顧客の代わりに運転を「代行」するサービス

飲食店などに車で向かい飲酒した場合、帰りは当たり前ですが運転できません。タクシーや徒歩、バスなど別の移動手段で帰るにも、愛車をそのまま残して帰ることもできないでしょう。そのような場面に利用するのが「運転代行」です。

運転代行サービスの流れ

運転代行とは、運転手を代行してもらえるサービスです。利用者の代わりに運転し、希望の場所まで送り届けてもらえるのです。

運転代行を依頼すると、飲食店など指定の場所まで2名のスタッフが代行業者の車に乗って訪れるでしょう。運転代行のスタッフは、2名1組であることが大部分です。そのうち1名が利用者の車に利用者を乗せて目的地まで運転し、残りの1名は代行業者の車で追走してきます。目的地に到着したら、スタッフ2名とも代行業者の車で営業所に戻っていくでしょう。

目的地に向かうまでの間、利用者を代行業者の車に乗せることはありません。必ず利用者の車に利用者を乗せることになっています。利用者の乗っていない利用者の車を運転するのは、法律で禁じられている白タク類似行為となってしまうからです。

必要な免許は？

運転代行のスタッフは、「普通二種免許」を取得する必要があります。万が一普通二種免許を取得していないまま利用者の車の運転をしてしまうと、無免許運転となってしまい、免許取り消し処分を受けることになります。普通二種免許とは、仕事としてお客様を乗せて運転するのには必須となる免許です。普通免許を取得後、普通二種免許を取得した人だけが、運転代行スタッフとなっていることでしょう。

運転代行に代わる新サービス「一人運転請負」とは？

次に、運転代行に代わり話題となっている新サービス、一人運転請負について説明していきましょう。

一人運転請負とは？

運転代行に代わる新サービスとして、近年増えている「一人運転請負」のサービスはご存知でしょうか。利用するシチュエーションは、車を運転して出かけた先で飲酒した際など運転代行と変わりません。ただし、一人運転代行はその名の通り、スタッフが1人で行うサービスなのです。

一人運転請負の流れ

一人運転請負を利用すると、迎車に来るスタッフは1人で折りたたみ式電動バイクに乗って訪れるでしょう。そして利用者の車に折りたたみ式電動バイクを積載し、利用者を同乗させて利用者の車を運転して目的地に向かいます。目的地に着いたら、スタッフは折り畳み式電動バイクで回送します。

必要な免許は？

運転代行サービスと同様、一人運転請負もお客様を乗せて運転するサービスのため二種免許が必要だと思われるのではないでしょうか。ところが、一人運転請負の運転手は、二種免許が必要ありません。なぜなら一人運転請負は、自動車運転代行業法に規定されている運転代行業とは異なるサービスだからです。運転代行の定義として、「代行業者の自動車の随伴する必要がある」という条件があります。一人運転請負は随伴車の随伴は必要としないため、運転代行には当たりません。

また一人運転請負は、サービスを提供するための営業車を用意してドライバーとセットでのサービスを提供しないため、「旅客自動車運動業者」にも該当しません。運転手と車を一緒に提供するサービスではないので、道路運送法における旅客自動車運送業者に当てはまらず、二種免許が不要なのです。

一人運転請負のメリットとは？

一人運転請負を依頼するメリットには次のようなものがあります。

利用料金がリーズナブル

一人運転代行は、従来の運転代行よりリーズナブルな料金体系のことが多いのはなぜでしょうか。一人運転代行は、営業車の車体代や維持費、駐車場代やメンテナンス代などが不要で、人件費も2人分掛からないのでサービスを安く提供できるからです。

渋滞に左右されない

代行サービスを利用する場合、依頼してから到着するまで、渋滞している場合には時間の掛かってしまうのがネックでしょう。ところが一人運転請負の場合公道を走行可能で、コンパクトなバイクを使用するため渋滞に左右されません。